県立千葉高校

2023年入試結果 (Vもぎ偏差値 A70 B68 C66)

志願者380名 受験者364名 合格者241名 実質倍率1.51倍 (前年 1.62倍)

昨年は志願者400人台を回復した県千葉ですが、今年は再び割り込んでいます
もっとも26名程度の減少ならば、前年並みと言ってよいかもしれません

ちなみに、今年は定員より1名多く合格者を出しています、一昨年も2名多く出しましたが
定員ちょうどにこだわることなく、ボーダーで並んだら原則皆合格と考えてよいでしょう
(ボーダーで並んでも生徒会や部活の実績や検定で勝負をつけたりしないということ)
 

一般入試・前期選抜における5年間の志願者数と実質倍率の推移

2019年 458名 3.15倍
2020年 428名 2.97倍 この年まで前期・後期
2021年 359名 1.40倍 この年から一般入試
2022年 406名 1.62倍
2023年 380名 1.51倍

県千葉は千葉中からの進学者が2クラス分いるため6クラス(240名)の募集です
これは臨時定員増で9クラスになっている県船橋の3分の2にすぎません
構造的に高倍率になりやすい学校なので注意が必要です

ただ、このところ県船橋や東葛飾に倍率でやや離される傾向があります
最上位校という壁が県千葉にはあるのかもしれません(「県千葉の壁」って流行りませんかね)
それだけに、実力に自信のある受験生が多いと思われます
倍率は県船や東葛ほど高くなくても「最近は受かりやすくなっている」とは思わない方がよいでしょう
 

選抜の方法

2023年入試より2段階の選抜になっています

1段階目 … 定員の80%を以下の配点で選抜
学力検査 500点 + 内申 135点×0.5 + 思考力を問う問題 100点 = 667.5点満点

2段階目 … 残りの20%を以下の配点で選抜
学力検査 500点×1.5 + 内申 135点×0.5 + 思考力を問う問題 100点 = 917.5点満点

内申点が0.5倍になるので、試験に自信があれば挑戦してみる価値はあるでしょう
2段階目は学力検査が750点満点になるので、さらに内申の比率が下がります(わずか約7.4%です)

ただし、共通問題で450点以上の高得点を取るには相当な学習量が必要です
能力勝負ではなく、努力勝負であることを認識してコツコツと努力を積み重ねていきましょう

2022年から学校設定検査が「思考力を問う問題」になりました
県作成の国数英3教科まとめて60分、100点満点の試験です
まだ実施2年で、試験のバランスは改善の余地があると思います (実施校も増えそうですし)
過去問は参考程度に取り組んでおけばよいでしょう
(レベルや問題量などは変わるかもしれないということです)


過去5年間の入試でのボーダーライン (かまなびさん+さくら進学クリニック調べ)
2022年以降はかまなびさんのデータも使わせていただいています

前期は学力検査のみ (500点満点) 、後期は内申+学力検査 (約635点満点)
21年と22年は内申×0.5+学力検査 (567.5点満点、内申0.5倍のため得点は0.5点刻みです)
学校設定検査の得点は開示されなかったため、思考力を問う問題の100点分も考慮していません
そのため、2022年の合格最低点は参考程度に見てください

2023年は内申×0.5+学力検査×1.5+思考力問題 (917.5点満点)
最終的なボーダーラインは2段階目の選抜によるので学力検査1.5倍で計算しています
また、思考力問題も開示されるようになったため計算に入れています
(結果的に前年までとの比較がしにくくなってしまっています)

2019年 前期 453点  後期 576点~591点
2020年 前期 435点~439点 後期 566点以下
2021年 490.5点以下(これは実際の合格最低点にかなり近いと思われます)
2022年 476.5点以下
2023年 756.5点~763点

このボーダーラインは読者から提供された得点開示情報から出したものです
この情報が参考になったという方は
次の受験生のために、受験終了後に得点を開示して情報の提供をお願いします
 

内申点の目安 120点以上 (3年間の合計点)
 

さくらの主観

大手塾に勤めていた頃、塾の近所のマクドナルドで若い娘に「先生」と声をかけられた
見るとジャラジャラと派手に飾ったお姉さんが「○○塾で教わった××です」と
真面目な中学生だった子が・・・「これが高校デビューってやつか」さすが県千葉、何でもありだ
(まあ、公立上位校に行くような生徒はほとんど真面目な中学生だけど)

クラスから何人か県千葉に行ったので、「○○君は相変わらず」などとたわいもない話をして
「ああ、姿は変わっても本質は変わってないなあ」なんて思って、ほっとしたのを覚えています
法に触れなければ大抵のことは許される、それが県千葉高校
高校デビューなんて普通なんだろうな

先生側から見ても、どんな授業をしても大抵のことは許される、それが県千葉高校
教員生活の最後に、生徒指導に悩まされないで、趣味に走った授業を思い切りやりたい
そんな夢を持って県千葉に異動希望を出す先生は少なくないと思う
現実は甘くないので、実際に希望通り異動できる人は多くないんだろうけど
運良く希望を叶えた先生が余生を過ごす場所、それが県千葉高校だ(あくまで私の想像です)

当然のことながら、そんな授業で大学受験を乗り切れるわけもなく
それでも生徒から文句が出ないのも、県千葉ならではだろう
つくづく自主性を重んじる学校なんだと思う

そんな自主性を重んじる千葉高生ですが、実はけっこう他人の力も借りています
今春の県千葉合格者241名のうち大手進学塾出身者は197名、実に82%が大手塾で勉強して入試を突破しています
(大手進学塾は京葉学院・早稲田アカデミー(子会社のクオードを含む)・市進学院・誉田進学塾の合計です、数字は各塾ホームページから)
自主性とは言っても、そういうところはちゃっかり(しっかり)しているわけです

大学受験でもきっちり予備校などを活用して乗り切ることでしょう
だから、学校の先生が趣味に走った授業ばかりしても大丈夫なのです
学校の授業は将来の方向性を見つけるためのもの、ある意味で正しい高校のあり方だといえます

1人でコツコツ勉強して県千葉に入った人(自主性という言葉に騙された人)は
周りは使えるものは何でも使うやつらなので気をつけましょう(笑)
すごいワザもいっぱい知っていて、すごく勉強はできるからその意味でも気をつけましょう
(まあ、県千葉ですからね)

 

>>県立千葉高校 公式ホームページ
 

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